危険生物かれん 気まぐれ 男性の声劇シナリオ置き場

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僕らの屋上の天使~彼女が教えてくれた 簡単に空を飛ぶ方法~ 4人向け台本 30分ほど

台本概要

息が苦しい 生きるのがつらい

そんな少年のとある物語

大空 彼方が屋上から飛び下りようとした事で

物語は動き出した

役(4役)

①大空 彼方 人生に生きづらさを感じていた

②風間 彩葉 不思議な雰囲気のある先輩

③万丈 努 少しイタイ先輩

④木下 神奈 部活では男として振舞う 女性の先輩

台本本編




大空 彼方:息が苦しい、、、
大空 彼方:人生が重い
大空 彼方:取り繕(つろ)ったように 笑う みんなと先生、、、狂ってる
大空 彼方:他人が嫌がる様を笑い、、、落としてめる
大空 彼方:いつ間にか 吸う空気ですら 重みを感じるようになっな
大空 彼方:こんな苦しい思いする くらいなら、いっそ
大空 彼方:僕らの 蒼山(あおやま)学院の屋上は 基本、立ち入り禁止
大空 彼方:僕は その扉を開けた
大空 彼方:心地よい風と 大きすぎるくらいのフェンス
大空 彼方:良い場所だ、、、死ぬなら
大空 彼方:フェンスを乗り越えるため 足をかけようとする
大空 彼方:一歩、、、一歩 乗り上げていく
大空 彼方:その途中で 体が重くなる
大空 彼方:土壇場(どたんば)で死ぬのが、怖くなったのかもしれない
大空 彼方:大きく踏み込もうとすると、、、僕は 地面に落とされていた
大空 彼方:「、、、え?」
大空 彼方:何も言わず 落とした人物は 僕の顔を覗き込む
大空 彼方:杖を持った、、、首に見たことの無い機械を付けた 女の子がいた
風間 彩葉:「やぁ、、、生きてるかい?」
大空 彼方:その言葉は 彼女の機械から発せられていた



大空 彼方:「えと、、、」
風間 彩葉:「風間 彩葉(かざま いろは)」
大空 彼方:「、、、え?」
風間 彩葉:「私の名前だよ、、、ここ蒼山学院の三年生だ、、、よろしく」
大空 彼方:「よ、、、よろしくお願いします」
風間 彩葉:「君は?」 
大空 彼方:「、、、へ?」
風間 彩葉:「君の名前だよ、、、まさか、名無し君とは 言うまいね?」
大空 彼方:「そんなつもりは!」
風間 彩葉:「なら、教えてくれないかな?、、、あぁ、声についてかい? 私は、生まれつき 喉に障害があってねぇ、、、」
風間 彩葉:「この機会は 私のコミュニケーションの手伝いをしてくれてるんだ」
大空 彼方:「な、、、なるほど、蒼山学院 一年 大空 彼方(おおぞら かなた)と、言います」
風間 彩葉:「なるほど、、、では、彼方くん」
大空 彼方:「、、、はい」
大空 彼方:私は唾(つば)を飲み込む
風間 彩葉:「君、、、屋上から飛ぶつもりだったね?」
大空 彼方:「はい、、、生きるのが 辛くて、、、息するのが だるくて」
風間 彩葉:「、、、分かるよ」
大空 彼方:「この空の向こう側に行けば、、、この灰色の世界も 何か変わる気がしたんです」
風間 彩葉:「なるほどね、、、なら 行こっか!」
大空 彼方:「え、、、どこへですか?」
風間 彩葉:「翼を探しに、、、必要でしょ?飛ぶのなら」
風間 彩葉:「この大空を 飛べるような 大きな翼が!」
大空 彼方:「、、、いや、僕は」
風間 彩葉:「行こう!、、、細かいことは 飛んでから考えようじゃないか!」
大空 彼方:こうして、僕は とても、弱弱しい 彼女の手に引かれて 屋上から連れ出される
大空 彼方:これは、、、彼女が教えてくれた 簡単に空を飛ぶ方法を知る物語だ


0:僕らの屋上の天使~彼女が教えてくれた 簡単に空を飛ぶ方法~


万丈 努:「、、、で?彩葉」
風間 彩葉:「ん?」
万丈 努:「この後輩は 誰かな?」
風間 彩葉:「あぁ〜!この子は 大空 彼方くんって いって」
万丈 努:「答えんでもいい!分かってるさ、、、この科学研究部の門を叩くもの は、、、すなわち 同士!」
万丈 努:「共に、科学の向こう側、、、心理の扉を開こうじゃないか!」
大空 彼方:「あ、、、あの〜」
風間 彩葉:「あ!気にしないで〜 彼は 万丈 努(ばんじょう つとむ) 私の幼なじみ」
万丈 努:「そう!我々は 幼なじみ!」
万丈 努:「運命の糸で 手繰(たぐ)り寄せられた ソウルフレンドなのだ!」
風間 彩葉:「こんな 感じの人だけど 基本、無害だから安心して」
大空 彼方:「いやいや!信用出来るとこが どこも無いんですが!?」
万丈 努:「まぁ、冗談はさておき、、、彩葉 この子 どうしたんだ? 拉致(らち)したのか?」
大空 彼方:「不穏なワード!」
風間 彩葉:「寝言は 寝てる時にしてよね、、、入部希望者だよ」
大空 彼方:「え!?」
万丈 努:「本人が 1番驚いてるが 大丈夫なのか?」
風間 彩葉:「学校の屋上で 空を見てた みたいだから、、、飛び方に悩んでるのかな?と」
大空 彼方:「いやいや!」
万丈 努:「なるほどな」
大空 彼方:「何が なるほど 何ですか!?」
万丈 努:「大空 彼方くん」
大空 彼方:「は、、、はい」
万丈 努:「君は、、、空が飛びたいかい? この苦しい世界から 解放されてみたいかね?」
大空 彼方:「ぼ、、、僕は」
万丈 努:「無理強いはしない、、、だが、もし 君が 本当に あの屋上から飛んでみたいのなら、、、協力しよう」
大空 彼方:「、、、え?停学とか 退学なりません?」
万丈 努:「そりゃあ、なるだろな?」
大空 彼方:「だ、、、だったら、皆さんが 僕のワガママに付き合う必要は!」
万丈 努:「おいおい!そんな 寂しい事 言わないで良いだろ!」
万丈 努:「空を飛ぶ事は、、、人類のロマンだ!」
万丈 努:「そのために 一時の青春が無くなろうとも どうでも良いだろ! なぁ?彩葉」
風間 彩葉:「努くんと 意見合わせるのは 嫌だけど 今回は 同意見だな」
万丈 努:「少しくらい 俺を甘やかしてもいいんだよ!?」
風間 彩葉:「す〜ぐ 調子に乗るじゃん」
万丈 努:「まぁ、よい、、、我々 科学研究部の秘密兵器を紹介しよう」
大空 彼方:「秘密兵器?」
万丈 努:「空を飛ぶための 計算は出来るが その道具作りは 俺には 出来ない、、、だが!」
万丈 努:「我々には この、、、職人 木下 神奈(きのした かんな)がいる!」
木下 神奈:「よし!いい子だ〜! 良い調子だぞ〜!」
大空 彼方:「、、、えと、このヘッドホンして 椅子を作っている 女子が?」
万丈 努:「うちの、、、匠だ」
大空 彼方:「帰ります」
万丈 努:「待て〜い!彼女 性格はアレだけど 実力は確かだから!」
大空 彼方:「あなたも 大概 性格凄いですけどね!?」
万丈 努:「おま!、、、俺 先輩よぉ?三年生よぉ?」
風間 彩葉:「威厳ないよね〜」
万丈 努:「追い打ちかけないで!」
木下 神奈:「ガヤガヤうるせぇ!何だ!」
万丈 努:「いや!聞いてくれよ 木下ちゃん とうとう、新入部員が!、、、こばぁ!?」
大空 彼方:「ば、、、万丈先輩が蹴り飛ばされた!?」
風間 彩葉:「あ!気をつけてね 彼方くん 神奈くんは 学内では 女の子 部室では 男の子として振舞ってるから」
木下 神奈:「おめぇは 何回言えば 覚えるじゃあ! 唐変木(とうへんぼく)!」
万丈 努:「止まるんじゃ、、、ねぇぞ!、、、その先に、、、俺はいるからな!」
大空 彼方:「丁重にお断りします」
風間 彩葉:「私も 努くん みたいに ドMな訳じゃないから、、、さ?」
万丈 努:「俺は ドMじゃないよ!?」
木下 神奈:「なら!HENTAIだな!」
万丈 努:「違う!、、、俺は紛うことなき」
大空 彼方:「変態ですね」
万丈 努:「い、、、彩葉!」
風間 彩葉:「大丈夫だよ〜 努くんのことは 幼なじみである 私がよく分かってるから」
万丈 努:「彩葉!」
風間 彩葉:「病院、、、行こうか?」
万丈 努:「滅びろ 世界〜〜!」
大空 彼方:「、、、世の中って、僕より 悲惨(ひさん)な人もいるんですね」
風間 彩葉:「でしょ?」
木下 神奈:「で?」
万丈 努:「ん?」
木下 神奈:「俺に何の用だ? せっかく、ハイテンションな 椅子作りを邪魔したんだ、、、よほど大事な事だろうな?」
万丈 努:「あ、、、当たり前だろ?」(ガクブル)
大空 彼方:「大丈夫かな、、、」
風間 彩葉:「屍は拾うからね〜!」
万丈 努:「せめて、助けてよぉ!」
木下 神奈:「でぇ!?」
万丈 努:「ヒィ!、、、あの〜、、、ほら、今回 新入部員が入りまして」
木下 神奈:「寝言は寝てから言えよ」
万丈 努:「みんな 俺への当たり それしかないの!?」
木下 神奈:「あぁん?」
万丈 努:「ヒィ!、、、その子のために、、、空を飛ぶ道具を作って欲しいんですよ」
木下 神奈:「、、、どこから」
万丈 努:「へ?」
木下 神奈:「その新入部員はどこから飛びたいわけ?」
万丈 努:「が、、、」
木下 神奈:「が?」
万丈 努:「学校からの屋上」
木下 神奈:「、、、はぁ〜!?馬鹿なじゃないの!?やれるわけ!」
風間 彩葉:「私、、、神奈くんが 新入部員の彼方くんのことを 飛ばしてる カッコイイ姿とか 見たいな〜」
木下 神奈:「しゃーー!!死ぬ気で挑め 野郎ども!」
木下 神奈:「開戦じゃー!!」
大空 彼方:「、、、えぇ〜?」
木下 神奈:「おい!」
大空 彼方:「、、、え?僕ですか?」
木下 神奈:「お前しかいないだろ!、、、名前は?」
大空 彼方:「大空 彼方です」
木下 神奈:「大空 彼方か、、、今日から お前は かなやん と呼ぶ!」
木下 神奈:「俺たちは 彩葉っちの 笑顔のため、、、飛ぶぞ!」
大空 彼方:「おおよそ 高校生から出てきそうにない ワード!」
木下 神奈:「とりあえず、万丈! 何を作るつもりだ?」
万丈 努:「ハンググライダーとか どうかな?」
木下 神奈:「確か飛ぶのに 免許とかいるんじゃないか?」
万丈 努:「青春は有限だしね〜」
木下 神奈:「たく!、、、しかし、みんながやる気 なら、やるしか なかろう」
大空 彼方:「い、、、いいんですか!?」
木下 神奈:「お前は 止めても飛ぶのであろ?」
大空 彼方:「そ、、、そりゃあ」
木下 神奈:「なら!やるなら 派手にだ!」
大空 彼方:「、、、 」(ゴクリ)
木下 神奈:「飛んでやろうぜ?後輩くん」
木下 神奈:「こんなクソッタレた世界からよぉ!」
大空 彼方:「あっ、、、!ちょっ!」
木下 神奈:「とりあえず、材料調達、、、その後、カラオケだぁ!」
大空 彼方:「カラオケ必要なんですか〜!?」
万丈 努:「、、、行ったな 今日の神奈は 台風のようだな」
風間 彩葉:「あれは 神奈くんなりの 後輩くん 嬉しいアピール だと、思うな」
万丈 努:「あいつが、そんな殊勝(しゅしょう)な 奴か?」
風間 彩葉:「それか、、、気を使ってくれたのかも」
万丈 努:「はぁ〜、、、よく出来た 後輩だよ」
風間 彩葉:「今日は暇?」
万丈 努:「帰宅くらいは 付き合うよ、、、てか」
風間 彩葉:「てか?」
万丈 努:「後輩くんの 歓迎会どうする?」
風間 彩葉:「今度、部室でやれば いいんじゃない?」



大空 彼方:僕は、彼らに引きずられる 形で ハンググライダー用の装備作りを始めた
大空 彼方:必要なのは グライダーとハーネス
大空 彼方:ハーネスを作ってる間に グライダーに必要な知識と計算は 万丈先輩がしてくれる


万丈 努:「、、、思ったより 順調だな」
木下 神奈:「そのペースなら 夏休み前に出来るんじゃね?」
大空 彼方:「す、、、凄いや」
木下 神奈:「ほら!呆(ほう)けてないで 手を動かせ!」
木下 神奈:「今日も 終わったら カラオケ行くぞ♪」
大空 彼方:「またですか!?」
木下 神奈:「嫌なのか!?」
大空 彼方:「いや、、、嫌でないですけど」
木下 神奈:「仕方ねぇ、、、ダメなら 唐変木を」
万丈 努:「彼方くん! お願いだ!俺を助けると思って!!」
大空 彼方:「うわぁ!しがみついて来て 何なんですか!?」
万丈 努:「俺は 勉学が好きなんだ、、、静かな理想的な環境が!」
大空 彼方:「えと、、、つまり?」
万丈 努:「俺は カラオケとか ゲーセンが苦手だ、、、皆で 遊ぶ時しか 行かない」
大空 彼方:「嘘ですよね!? かなり、意外!?」
万丈 努:「あんな 頭痛いとこいるよりは、部屋で 医学書読んでた 方が良いだろ?」
大空 彼方:「万丈先輩って、僕が 思ってたよりも 本の虫 だったんですね」
風間 彩葉:「頭だけは 良いからね〜」
木下 神奈:「言うだろ? バカと天才は紙一重だと」
万丈 努:「おま!、、、おまいう!?」
木下 神奈:「あぁ!?」
万丈 努:「ヒィ!」
大空 彼方:「神奈先輩! 僕が カラオケは付き合いますから!」
大空 彼方:「今は 万丈先輩を ボコボコにしないで あげてください」
万丈 努:「か、、、かなたきゅん!」
大空 彼方:「グライダーの設計図出来たら 煮る焼くなりしてください」
木下 神奈:「OK」
万丈 努:「絶望した!、、、俺は、こんな 俺に優しくない 世界に絶望したぁ!」
風間 彩葉:「それに関しては 努くんも悪いとこ あるけどね〜」
万丈 努:「ふ、、、天才は、、、いつの世も、理解されない 生き物さ」
木下 神奈:「行こうぜ かなやん、、、馬鹿は ほっといて」
大空 彼方:「そう、、、ですね 風間先輩! 明日も来ます!」
風間 彩葉:「またね〜、、、行っちゃったか」
万丈 努:「名残惜しいか?」
風間 彩葉:「少しね、、、」
万丈 努:「体の調子はどうだ?」
風間 彩葉:「悪い方、、、もしかしたら、夏休み前まで もたないかも」
万丈 努:「なら、急がないと!」
風間 彩葉:「だめ!、、、二人には この事は伝えないで 努くん」
万丈 努:「しかし!」
風間 彩葉:「彼方くんが部活に来てね、、、止まっていた 時間が動いた感じがするの」
万丈 努:「彩葉、、、」
風間 彩葉:「あの日、努くんに生かされてから 何でかな〜?みたいに 中途半端に生きてきた」
風間 彩葉:「けどね!やっと 見つけたの!、、、私が出来ること 皆に残せるもの」
万丈 努:「まだだ!きっと、、、きっと、何かあるはずだ!だから!」
風間 彩葉:「諦めんな、、、ありがとうね 私のためにたくさん頑張ってくれて、、、私は大丈夫だよ?努くん」
万丈 努:「嘘つけ〜!」
風間 彩葉:「、、、努くん?」
万丈 努:「お前が、、、お前が誰よりも 生きたいんじゃないのかよ!」
万丈 努:「なんで、そんな お前が、、、一番 諦めたような顔してんだよ!なぁ!?」
風間 彩葉:「努くん、、、」
万丈 努:「お願いだ、、、そんな 最後になる みたいな こと言わないでくれ、、、」
万丈 努:「俺は、まだ お前に」
風間 彩葉:「大丈夫だよ、、、私は ここにいるよ? 努くん」
万丈 努:「彩葉、、、やっぱりズルいよ、、、お前は」



木下 神奈:「さて!歌った 歌った!帰るぞ〜かなやん」
大空 彼方:「そう、、、ですね」
木下 神奈:「どうした? そんな、入部したての頃 みたいに モジモジして」
大空 彼方:「もうすぐ、飛べると思うと、、、不安と期待があって、、、!」
木下 神奈:「、、、なるほどね」
大空 彼方:「これも、先輩たちのおかげです!」
木下 神奈:「そうかも、しれないが、、、俺たちも かなやんに感謝してるだぜ?」
大空 彼方:「え?」
木下 神奈:「まぁ!小っ恥ずかしい話は あれだ、、、飛んでからしようぜ?」
大空 彼方:「飛べ、、、ますかね?」
木下 神奈:「飛べるさ、、、いや、飛ばしてやるよ! 俺たちが!」



万丈 努:「てなわけで、科学研究部 泊まり込み合宿したいと、思います」
木下 神奈:「唐突(とうとつ)だな」
風間 彩葉:「顧問の鈴木先生は?」
万丈 努:「有り難き言葉を 書いてもらってきた」
大空 彼方:「少年少女よ、、、大志を胸に、、、これ、怒られません?」
木下 神奈:「てか、達筆(たっぴつ)だな」
風間 彩葉:「鈴木先生 元書道部の顧問らしいよ」
木下 神奈:「なる〜」
万丈 努:「今回は 屋上で 星を観察する、、、と、言う名目で グライダーの制作を進める」
大空 彼方:「いろいろと大丈夫ですか?」
万丈 努:「合宿手続きは 終わらせたから 問題ない」
木下 神奈:「あんたの その行動力だけは 褒めるに値するよ」
万丈 努:「だろ?」
風間 彩葉:「あんまり 褒めると調子に乗るからダメよ〜?」
木下 神奈:「だな」
万丈 努:「そんな〜」
大空 彼方:「とりあえず、前日は 準備休みとして 部活動は お休みしますか?」
木下 神奈:「だな」
万丈 努:「俺!、、、この部活の部長 俺よ!?」
木下 神奈:「あぁ!?」
万丈 努:「態度の落差 半端なくない!? お天道様(てんとさま)もビックリよぉ!?」
木下 神奈:「今更だな、、、川流し しないだけ 優しいと、思え」
万丈 努:「俺の扱い 罪人と同レベルなの!?」
大空 彼方:「それは、さておき」
万丈 努:「おいてかないで!?」
大空 彼方:「皆で、合宿、、、楽しみです!」
木下 神奈:「、、、だな!」
風間 彩葉:「えぇ」
万丈 努:「、、、そうだな」


大空 彼方:時の流れは早く
大空 彼方:万丈先輩が持ってきた グライダーの設計図を元に制作を開始する
大空 彼方:色々なトラブルがあったが、、、だいたい、万丈先輩が 部室の床に転がることで 事件は解決した
大空 彼方:合宿当日、、、制作をだいたい終えた 僕らは 学校の屋上で 天体観測をしていた


木下 神奈:「今更、思うのだが、、、天体観測とは、科学研究部の研究対象になるのか?」
万丈 努:「それに対する 明確な回答を 俺は有している」
木下 神奈:「何だ?」
万丈 努:「細けぇことは どうでも いいんだよ♪」
木下 神奈:「、、、そうか」
万丈 努:「えと、、、神奈さんは なんで、今 拳 構えてるんです?」
木下 神奈:「少し目の前の バカがムカついてな?」
万丈 努:「そんな 軽いノリで殴らないで!?」
大空 彼方:「綺麗、、、ですね」
風間 彩葉:「だね」
万丈 努:「夏の星座が 良く見える 季節だからな!」
木下 神奈:「この お高そうな 望遠鏡は」
万丈 努:「俺の、、、相棒さ」
木下 神奈:「壊していい?」
万丈 努:「良いわけないじゃん!?バカなの!?」

大空 彼方:「あの〜 あの二人 また、プロレスしてますよ 大丈夫ですかね?」
風間 彩葉:「殺しは しないと思うよ?」
大空 彼方:「半殺しくらいは しそうですよね」
風間 彩葉:「確かにね〜、、、ねぇ、彼方くん」
大空 彼方:「何ですか 風間先輩」
風間 彩葉:「ありがとね?科学研究部に入ってくれて 努くん も 神奈くん も 君が来てから よく笑うようになった」
大空 彼方:「お礼を言いたいのは、、、俺の方ですよ」
風間 彩葉:「だからね!、、、彼方くん ここからは、私の我儘(わがまま)」
大空 彼方:「え?」
風間 彩葉:「飛んで、、、この屋上から」
風間 彩葉:「私が 見れなかった景色を見てきて」


大空 彼方:その日、以来、、、風間先輩の姿を見なくなった
大空 彼方:数日後、、、いや、グライダーが完成してから 知らされる
大空 彼方:風間先輩が、、、原因の不明の難病で
大空 彼方:いつ死んでも おかしくない状態だと



大空 彼方:「なんで、、、なんで、教えてくれなかったんですか!?万丈先輩!」
木下 神奈:「落ち着け かなやん、、、黙っていたのは、、、俺もだ」
大空 彼方:「そんな、、、」
万丈 努:「すまない 彼方くん、、、騙すような真似をして」
万丈 努:「ただ、彼女は君だけは覚えていて 欲しかったのだよ、、、元気であった ありのままの彼女を、、、」
大空 彼方:「会わせては、、、貰えないんですか?」
万丈 努:「すまない、、、彼女が望んでいない」
大空 彼方:「そんな、、、」
木下 神奈:「かなやん、、、」
大空 彼方:「、、、何ですか?」
木下 神奈:「飛ぼう 明日、、、登校時間を狙って」
万丈 努:「おいおい!目立つ所か 先生たちに止められるぞ!?」
大空 彼方:「神奈先輩?」
木下 神奈:「彩葉っちに、、、いや、風間のバカに見せてやろうぜ?」
木下 神奈:「俺たちは、、、こんなにも 力強く、、、飛べるんだって」


大空 彼方:空気が重い 呼吸が震える、、、目を開けると
大空 彼方:みんなが見えた、、、僕をバカにしてきた人々 僕を知らないような人々
大空 彼方:自然と、、、グライダーを握る手が 汗ばむ
木下 神奈:「かなやん!、、、とべぇ!!」
大空 彼方:後ろから 聞きなれた  先輩の声が響く
大空 彼方:蹴り破られそうな 扉を必死で塞いでいる 音がする
大空 彼方:僕はスタート位置へ戻り 落ち着いて 深呼吸する、、、そして、気がつく
大空 彼方:とても、ワクワクしている 自分に
大空 彼方:手作りの滑車台を乗り上げて
大空 彼方:僕は 空へ飛び出す
大空 彼方:重い最後の一歩は
風間 彩葉:「とべーーーーー!!彼方ーーー!!」
大空 彼方:いないはずの 先輩に背中を押された
大空 彼方:これが、僕らの学校生活の 黒歴史であり
大空 彼方:最高の青春だ



0:とある 夕食会
木下 神奈:「あれから、15年か、、、早いな」
大空 彼方:「神奈先輩とは よく会ってるから 特に そう感じますね」
木下 神奈:「だな、、、万丈 努、、、アイツは 良い奴だったよ」
万丈 努:「生きてるよ!人を勝手に殺すな!」
大空 彼方:「お元気そうで」
万丈 努:「そう見える? これでも、忙しいんだよ?新人医師って」
木下 神奈:「彩葉っち を、救えなかった分 沢山の人を救うんだろ?頑張れよ、、、出来なきゃ 殺してやる」
万丈 努:「君は 相変わらずだね!」
大空 彼方:「はは!けど、、、こうして、三人集まれて嬉しいです」
万丈 努:「、、、いんや、それは 違うな」
木下 神奈:「あぁ、、、そうだな」
大空 彼方:「え?」
万丈 努:「三人でなく、、、四人だろ?」
大空 彼方:「、、、そうでしたね すいません」
木下 神奈:「今度、間違えたら シバいてやるよ、、、万丈のついでに」
万丈 努:「僕は悪くないよねぇ!?」
大空 彼方:「ハハw」


大空 彼方:風間先輩、、、あれ以来も 僕達は楽しく過ごしています
大空 彼方:休みが合えば 集まって 空を飛んでいます
大空 彼方:スカイダイビングに バンジージャンプ、、、新たな 出会いに喜びを感じ生きています
大空 彼方:また、、、報告しに行きます 夢の中で
大空 彼方:あの日の 屋上で、、、あなたは、待っているから


風間 彩葉:「行こう!、、、細かいことは 飛んでから考えようじゃないか!」


0:目を通した 皆さんを喜ばせられたら本望です 作者より