危険生物かれん 気まぐれ 男性の声劇シナリオ置き場

これは気軽に声劇をやりたい人向けの自作シナリオ公開ブログです 悪用しない限り自由です

天使のゆりかご~ハローワールド~ 五人台本 20分程度

台本概要

これは、とあるゆりかごの話

そこにいる子供たちは ゆりかごのお世話をしていた

そこに起こる悲劇と 訪れた魔法使い

これは、彼らの、、、生きた記録だ

役 五名

白:感情をあまり出さない子供

紫:優しい好奇心旺盛な少女

小鷹:パワフルで猪突猛進的な子供

お母さん:子供のお母さん

魔法使い:少しだけ奇跡を扱える魔法使い

〇台本本編




白:僕らは、ゆりかごという孤児院でお母さんの帰りを待っていた
紫:ゆりかごの中で私たちはその日が来るのを待っていた
小鷹:帰ってこないお母さんに俺たちはいつの間にか諦めにも似たような生活をしていた
白:けれど、僕らは信じてる
紫:けれど、私たちは信じてない
小鷹:けれど、俺たちは生きていた、、、ゆりかごで



小鷹:「ふぅ、、、おーい?みんな?」
白:「あ、、、小鷹おかえり!」
小鷹:「ただいま白(はく)、、、紫と大花(たいか)はどうしてるの?」
白:「二人とも自室にいるんじゃないかな?」
小鷹:「そうか、、、俺は一度、大花にあってくるよ。これ、お願いね」
白:「ウサギ一匹しか捕れなかったんだ、、、」
小鷹:「ごめんな、、、白。次は多く捕れるよう頑張るよ」
白:「気にしてないよ小鷹。それよりも、外は危ないんだから無理しないでね」
小鷹:「白はそんなこと気にしなくていいんだよ、、、それが俺の役目だからな」


紫:「白?今日のご飯は何?」
白:「あ!紫。今日はウサギ鍋だよ」
紫:「そっか、、、ねぇ、白は今でも、お母さん帰ってくると思ってる?」
白:「唐突にどうしたの?」
紫:「いやね、、、お母さんいなくなって一か月でしょ?」
白:「そう、、、だね」
紫:「帰ってくると思う?」
白:「そうだね、、、僕は帰ってくるって信じてる」
白:「だって、お母さんは僕らが、、、好きなんだからさ」
紫:「そう、、だね」
小鷹:「はぁ、、はぁ、、大変だ!白!紫!」
白:「どうしたの?小鷹。そんなにあわてて」
紫:「お腹でもすいた?」
小鷹:「そんなこと、言ってる場合じゃない!、、、大花が死んでた」
白:「え?」
紫:「何の冗談?」
魔法使い:「失礼するよ、、、玄関に鈴もインタホーンがなくてね、、、入らせてもらったよ」
小鷹:「あんたは誰だ!?」
魔法使い:「おっと、初対面の相手に猟銃を突きつけるもんじゃないよ?」
小鷹:「突然、入ってきて何を言ってやがる」
魔法使い:「何、、、私は魔法使い、君の母親からのメッセージを伝えに来たのさ」
白:「お母さんから?」
魔法使い:「君のお母さんは言っていた、、、君の選択を責めないと」
紫:「これは、、、ヒマワリ?」
小鷹:「いったい、何のことを言ってるんだ?」
魔法使い:「さぁ、、、そろそろ、魔法が解ける時間だよ。ゆりかごの」


0:天使のゆりかご~向日葵の記憶~


お母さん:「あなたが、この医学部の魔法使いさん?」
魔法使い:「だとしたら君はどうしたいんだい?」
お母さん:「どんな人かな?って、興味があって」
魔法使い:「変人じゃなくて残念かい?」
魔法使い:「見せれるような魔法もマジックも持ってないよ」
お母さん:「使えないとは言わないのね」
魔法使い:「嘘は嫌いでね、、、人間は簡単に嘘をつく」
魔法使い:「魔女もそうだが、私はそんな在り方が嫌いでね」
魔法使い:「そんなふうに私を物色する目でみる君も嫌いだ」
お母さん:「そう、、、でも、仲良くはなれると思うの」
お母さん:「だって、私たちこうしてても、みんなから見られないくらいには同じようなムジナじゃない?」
魔法使い:「君は魔法使いじゃないだろ?」
お母さん:「私はただの変人ね」
魔法使い:「そうかい、、、で、、、いつまでこうしてるつもりだい?」
お母さん:「あなたが、私を友達にしてくるまで♪」
魔法使い:「はぁ、、、変な人に捕まったようだね」



白:「本当に死んだんだね、、、大花」
小鷹:「こんなことになるなんて、、、油断してた」
紫:「争った感じもなく胸にナイフ、、、」
紫:「自分で死んだのかしら?」
小鷹:「そんなはずはない!あいつは朝も元気に俺を見送ってくれてた!」
白:「本の羅列も変わった様子はなし、、、」
白:「気になるのは、大花がもってる本だけど、、、」
小鷹:「初めてみる死体って近づくのためらうよな」
紫:「何か、、、書いてあるみたい」
白:「紫は、、、そうでもないみたい」
小鷹:「おい!」
紫:「えっと、、、自分が死ぬことで、みんなの選択が広がるはず」
紫:「自分は、みんなことが好きだしみんなの選択を受け入れる?」
小鷹:「何を言葉遊びしてるだ!それに、本当にそう書いてあるのか?」
白:「、、、どうやら、本当に書いてあるみたい」
白:「さすがに、死体から本は取れそうにないね」
小鷹:「それよりも、、、誰が大花を殺したかが大事だろ?」
紫:「メッセージ的にも遺体の状態的にも自殺が的確じゃない?」
小鷹:「そんなわけがない!あいつは、俺らになにも言わず死ぬほど恩知らずなやつか!?」
白:「恩知らずかは、知らないけど、、、大花らしくはないかも」
白:「いつも、人で遊ぶような大花が何の理由なく。自殺するとも殺されるとも思えない」
小鷹:「だろ?」
白:「正直に言うと殺せた人なら3人ともなんだけど」
小鷹:「え?、、、どうしてそうなる?」
紫:「小鷹がわざと殺した後にみんなを呼んだ可能性あるよね?」
小鷹:「そんなことするかよ!なら猟銃でころすだろ?」
白:「大きな音がなるじゃん、、、けど、そんなこというなら小鷹の可能性は低いかもね」
小鷹:「低いも何も俺じゃないからな」
紫:「で?私たちで犯人捜しする意味あるの?」
小鷹:「てか、魔法使いとか言ってたやつの可能性あるだろ!?」
白:「どうだろ?殺す理由ないし初めてここに来たようだし難しいんじゃないかな?」
小鷹:「昨日のうちに夜忍び込んで大花を殺したとか!」
紫:「じゃあ、朝にあんたがあった大花は?」
小鷹:「あ、、、そっか」
白:「それよりも、僕らはお母さんが残してくれたメッセージを解くべきじゃないかな?」



お母さん:「来てくれたのね。うれしいわ」
魔法使い:「それは、本音かい?」
お母さん:「当たり前じゃない、、、元気だった?」
魔法使い:「どうだろう?中々、両立した研究とは、うまくいかないもんでね」
魔法使い:「いつも、命の危機を感じているよ」
お母さん:「ふふふ」
魔法使い:「とりあえず、結婚おめでとう」
お母さん:「ありがとう、、、」
魔法使い:「何か、持ってきたらよかったが手持ちがなくてね」
魔法使い:「埋め合わせは今度させてもらうよ」
お母さん:「あら?律儀がたいあなたがそんなこと言っていいの?」
魔法使い:「構わないさ、、、」



小鷹:「で、、、白は、いつまでヒマワリを見ているつもりだ?」
白:「どうして、この花なのかなって」
紫:「ちょうど、あったからじゃない?」
白:「それなら、タンポポでもいいんじゃないかな?」
小鷹:「それで、何か見ててわかったのか?」
白:「僕ではさっぱり」
小鷹:「なら、意味ないじゃんか!」
魔法使い:「悩んでるようだが、時間はあまりないよ、、、速めに選択したほうがいい」
小鷹:「それなら、その選択肢とやらを俺たちに教えてくれませんかね?」
魔法使い:「それはルール違反だろ?君だってズルして問題の答えにたどり着きたいわけでないだろ?」
白:「僕はそうでもないかな、、、知れるなら最短で答えを知りたい」
魔法使い:「なら、私が教えたくないからいやだね」
紫:「もう、この人ここから追い出さない?」
紫:「勝手に入ってきてくつろいでるし」
白:「いや、、、まって聞きたいことがあります!」
白:「、、、お母さんにメッセージを返せますか?」
小鷹:「確かに、、、来たなら返せる」
魔法使い:「無理だね」
紫:「、、、なんでですか?」
魔法使い:「ここまで、聞いたらわかるだろ?」
小鷹:「いや、分かんねぇよ!」
紫:「やっぱり、そうなんだ」
白:「・・・紫?」
紫:「お母さんは私たちを捨てたんだ!」
小鷹:「な!よけろ!白!」
白:「まって!落ち着いて!紫!」
魔法使い:「こんな、展開になるとはね、、、これはこれでよいのかな?」
小鷹:「紫!」
白:「小鷹!やめてくれ!」
紫:「きゃあーーー、、、白?なんで、泣いてるの?」
白:「こんなはずじゃない、、、お母さんはこんなことを望んでないよ」
紫:「白、、、ごめんね」
白:「きっと、僕がお母さんからのメッセージを受け取るから、、、だから」
白:「紫も、、、お母さんを信じて」
紫:「わかったわ、、、白」



魔法使い:「こんな形で再開になるとはね、、、」
お母さん:「ごめんなさいね、、、もう、目も開けれなくて」
魔法使い:「地震で家の倒壊に巻き込まれたなんて、、、君も運が悪い」
お母さん:「それでも、来てくれたのね」
魔法使い:「そりゃ、、、友達だからな」
お母さん:「それで、、、お願いがあるの、、、魔法使いさん」
魔法使い:「懐かしい呼び名だな、、、なんだい?」
お母さん:「この子を助けたいの、、、あと、1か月もすれば」
お母さん:「外に出れたこの子を、、、」
魔法使い:「その手伝いをするには、いくつか手順を踏むことになる、、、それでも、いいのかい?」
お母さん:「ええ、、、」
魔法使い:「その子の名は」
お母さん:「この子の名は」



白:「ひまわり、、、でしょ?魔法使いさん」
魔法使い:「あぁ、、、そうだ。君は私が作った。母の代わりに子供を育てるシステムのようなものだ」
小鷹:「つまり、、、どういうことだ?」
魔法使い:「役目を終えたこのゆりかごは死へと加速している」
魔法使い:「君が取れる選択は2つ」
魔法使い:「ここで、死ぬか。この子が生まれるために命を絶つか」
小鷹:「そんな、、、全部お前のせいじゃないか!」
魔法使い:「、、、そうだ」
白:「違うよ小鷹!聞いて、、僕たちはこの子とお母さんがいなきゃ。生まれることもなかった」
魔法使い:「、、、で、どうしたい?」
白:「僕は、、、この子に生まれてほしい」
白:「僕らが生きた分の未来をこの子たくせるなら」
小鷹:「それで、いいのかよ、、、」
小鷹:「いや、分かってる!これは、俺のわがままだ!だから、俺はお前を信じるよ、、、白」
小鷹:「俺たちもまた、、、家族だからな」
白:「いいの?小鷹?」
小鷹:「そのかわり!、、、死ぬのは俺が先だ、、、これ以上は誰も死ぬのを見たくはない」
白:「ありがとう、、、小鷹」
小鷹:「なくなよ?、、、俺たちはけっして悲しくて死ぬわけじゃない」
小鷹:「俺たちは、、、未来を託すんだ」
魔法使い:「そうか、、、こんな未来もあるんだね。友よ」



白:「ひまわりをお願いします」
魔法使い:「必ず、外にはだそう、、、けれども、この子が幸せになれるかはこの子次第だ」
白:「大丈夫です、、、この子が知らずとも」
白:「こんなにも、愛されて生まれるんだから」
魔法使い:「ありがとう、、、私のかわいい天使たち」


魔法使い:その日、、、一つの生命が誕生した
紫:その子の名前はヒマワリ
白:家族のいないこの子はこれから大変な旅をするだろう
小鷹:それでも、忘れないでほしい
お母さん:あなたはこんなにも、愛されいるのだと、、、


全員:生まれてきてくれて、、、ありがとう(代表者一人でも大丈夫です)


0:すべての命に幸あれ